アゲハ蝶さん元気でね

2週間ほど前、お家の近くでアゲハチョウの幼虫を見つけた年長さんがいました。
「みんなにもみせてあげたい!」
と幼稚園にも持ってきてくれ、
山椒の葉っぱを毎日ムシャムシャもりもり食べては、
まん丸いウンチを沢山していました。
観察ケースに穴が空くほどの子ども達のあつーい視線を受け、
2,3日後・・・・


「幼虫がいないよ!」朝早速登園した子ども達が大騒ぎをしていました。

いろんな角度からよーく見ると、
ケースのフタにサナギになってくっついているではありませんか!!
いよいよ蝶になる準備がはじまったようです。

アゲハチョウは、サナギになってから約10日〜15日で羽化するとのこと。
子ども達とその瞬間を見たい!!
との思いから、ケースのフタを一階生き物コーナーの天井そばの壁に貼り付けました。
毎日「まだかな?」と見上げる子ども達の顔・顔・顔。


そして、今日の朝、
「あれ!!!!サナギの色が違うよ!!」
年長の教師が一番先に気がつきました。
よーく見てみると、サナギが空っぽ!!・・・どうやら土日の間に羽化してしまったようです。



残念ながら羽化する決定的瞬間は子ども達と見ることはできませんでしたが、
その後、ホールで羽休めしている蝶を発見し、みんなで放してあげることにしました。

蝶を持ってきてくれた年長さんを筆頭に沢山の子ども達が園庭に集まりました。

ケースのフタを外し、みんなが固唾をのんで見まもりました。

なかなか蝶は飛んでいきません。


「ガンバレ!」「アゲハチョウさんがんばれー!!!」
子ども達の声援を受け、
年長さんが優しくふぅーと息を吹きかけた瞬間・・・・
アゲハチョウは見事に空を飛んでいきました。


息をのむ美しい瞬間でした。




その後、園庭で外遊びをしていた子ども達の元へ、
1羽のアゲハチョウが飛んできました。
「先生!さっきの蝶が戻ってきたよ!」
「アゲハチョウさん、ありがとうって言いに来たのかな?!」
「みんなに会いにきたんじゃない!?」
ひらひらとまだおぼつかない飛び方のアゲハチョウは、
子ども達の頭のそばまで近づいてぐるりと回っていってしまいました。


さっきのアゲハチョウだったのでしょうか?
それは誰にもわかりませんが、
子ども達の心の中には確かにアゲハチョウの声が聞こえていたようです(^ー^)